サックスのビブラートは一日でできるようになるのか?

みなさんこんにちは、ともおです。

だいぶご無沙汰しておりましたが、
Youtubeは継続して少しずつアップロードしておりまして、
先日ついにチャンネル登録者が440人を超えました。

みなさんのおかげです、ありがとうございます。

そのYoutubeの動画の中で、
いくつかサックスに関するミニコラムというか、
ワンポイントアドバイスというか、レッスンというか
そんなものを載せています。

テキストでもぜひ見たいとのことだったので、
僕が作成した動画の台本をこちらに掲載したいと思います。

動画と合わせてみていただけると理解が深まると思いますので、
そちらもぜひどうぞ。

今回はビブラートの動画です。

【オリジナルトレーニング】初心者必見!一日でできるようになる?サックスのビブラートのための5つのトレーニング!

みなさんこんにちは!
ともおです!

今回は「だれでもできるようになるビブラート」ということで
サックスの演奏には必要不可欠のビブラートについて解説します。

今回の動画はまだビブラートがかけられない人や、
コントロールがうまくできない人向けに解説します。

曲での上手なかけ方や、ポップス系クラシック系のビブラートの使い分けなどの、
ビブラートの応用についてはまた今度別の動画で解説したいと思います。

と言いつつも、すごく大事なポイントもお話しするつもりですので、
もうすでにできてる人もぜひ、確認のために見ていただけるといいかなと思います。

外出自粛中の今だからこそ、ビブラートを練習して
他の人に差をつけましょう!

今回はこんな感じで解説していきます。

■サックスのビブラートのかけ方

■ビブラート練習をするための準備

■ビブラート練習によるメリット

■ビブラートができるまでの5つのオリジナルトレーニング
①下あごを離す
②音程を下げてまっすぐ伸ばす
③音程をもとに戻す
④音程を連続で動かす
⑤リズムにのってビブラート

かなり長い動画になると思いますので、必要なところをリピートしてみながら
練習してみてください。

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それではまず、
「サックスのビブラートのかけ方」から
ご説明します。

そもそもビブラートとはなんでしょう。
これは、伸ばした音の音程を揺らして音の飾りつけをすることです。
こんな感じです。

この音の揺らし方にもいろいろな方法があります。

歌の場合はノドでかけたり、息でかけたりしますが、
サックスの場合は基本的に、
下顎を動かして、リードの圧迫具合を変えることによって、
音程を変えます。

もう一回やってみます。

こんな感じですね。
下あごが動いてるのがわかりますか?

今回はこれを練習していきます。
ぼくのレッスンの生徒さんは、だいたい一日で
不格好ながら音にビブラートかけれるところまでいきます。
ぜひ楽しくやってみましょう!

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次に「ビブラート練習をするための準備」についてお話します。
準備は2つだけです。

1つ目はチューナーです。ものです(笑)
必須ではないですが、あるとちょー役立ちます。
ない人はスマホのアプリでもありますので、
そういうので構いません!慣れるまで絶対使ったほうがいいです。
準備してみてください。
ちなみに僕はこういうのを使っています。
iStroboSoftというやつで、ちょっと高いですけど
前にエリックマリエンサルのレッスンを受けたときに彼がオススメしてたので
それから使ってます。

2つ目はちょっとむずかしいですが、
ロングトーンがある程度しっかりできていることです。
先程言ったように、サックスは顎でビブラートをかけますが、
息はぜったいまっすぐです。
完璧でなくていいので、まっすぐ息と音が伸ばせるようになってください。
ちょっと不安な人は僕のロングトーンの動画を概要欄と左上に載せておくので、
そちらも見てみましょう!

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練習前最後に、
「ビブラート練習のメリット」についてお話しておきたいと思います。
僕はビブラート練習が大好きなんですが、メリットがいくつかあります。

1つはアンブシュアの改善です。
口周りを意識的に動かすので、口周りがリラックスしていきます。
特に最初の頃は口に力が入りすぎていい音がでづらくなっているひとが多いので、
これに大いに役立ちます。

2つ目は音色の改善です。
アンブシュアの改善に関係してますが、
音が太くなったりつやが出てきたりします。チョー楽しいです。

3つ目は音程の改善です。
音程を動かして行うのがビブラートなので、
耳もめちゃめちゃ使いますし、音と向き合うきっかけになります。
ピッチも非常に柔軟に動かせるようになるので、
だまされたと思ってやってみてください。

4つ目はポルタメントやベンドの足掛かりになることです。
基本ビブラートができるとサックスの技術的な幅が広がります。
例えばポルタメント
(吹く)
ベンド
(吹く)
口だけスケール
(吹く)
こんなことができるようになります。全部ビブラートの応用だと思ってください。

よく、ビブラートはもっと楽器に慣れてからという方がいますが、
確かにさっき言った通り、ロングトーンが不十分な状態だと悪影響がある場合もあります。

でも、やったからこそ見えてくることもありますし、
いつになったらやるんだってことになります。
僕は中学校からサックスを初めて、3か月目にはもうビブラート練習してましたが、
やっててとっても良かったと思います。
だめなら戻ってくればいいんです!
まずは恐れずにやってみましょう!

前置きがすっかり長くなってしまいましたが、
さっそくビブラート練習に入りたいと思います。

ぼくのオリジナルトレーニングは5段階で練習します。
最初のトレーニングから順番にやったほうがいいので、
できなかったら立ち止まり、慌てず練習してみましょう。
ぜったいできるようになります!


まず最初の段階は
「下あごを離す」トレーニングをします。

ビブラートができない人の多くは、
口がカチンコチンです!冷凍庫から出してすぐのガリガリ君です。
ここをほぐす練習からしましょう。

①まずは好きな音でいつものようにロングトーンしましょう。

②音を伸ばしたら、息を止めないようにして下あごを思いっきり離します。
 「フーーーワッ!!」ていう感じです!

結構怖いかもしれませんが、思いっきりやってください。

ポイントは、上の歯は必ずマウスピースにつけたままで、
下のあごだけ離すようにします。
何度かやってみましょう!変な音が出てもいいんです、むしろ楽しい!

楽にできてきたら、今度は同じことをできるだけゆっくりやってみます。
上の歯を付けたまま、下あごだけゆーっくり離していってください。

そうするとどうでしょう?
音程がちょっとずつ下がっていくと思います。
わからない人はチューナーを使ってみてください!
何度かやってみます。

慣れてくると、ここであることに気づいたひともいると思います。
それは、下あごは結構離しても音が出続けるということです。

ここがすごく大事で、サックスは思ってるより口をあいた状態、
リラックスしても音が出せるし、むしろいい音ででるときもあるということです。
そして、ビブラートもアンブシュアも、ここまで動かしてもいいんだということを
しっかり覚えてください!
この練習のもっとも大事なところです!
音が出なくなるギリギリの開き具合まで感じながら練習しましょう!


できない人はここをチェックしてみましょう!
・下あごを前に出さないアンブシュア

・息はまっすぐ吹いたままにして、止めないこと

・上の歯は絶対離さない

・怖がらない

下あごを離す練習ができたら
②番「音程を下げてまっすぐ伸ばす練習」をします。

先程の①番の要領で音程を下げられるようになったら、
ピッチを下げた状態でまっすぐ伸ばしてみます。

こんな感じです。

こちらの練習もチューナーを使うと効果的です。
下げたら一定のピッチを維持します。
最初はできる限り下げたピッチを練習しましょう!

目標は半音下くらいです。
実際のビブラートでは半音下まで下げることはあまりありませんが、
大は小を兼ねるです。できるだけ下げてみてください。

まっすぐ維持するコツは息の使い方です。
息のスピード、太さを変えないように注意しながら行いましょう。
「ホー」という息だとコントロールが難しいです。のども開きすぎてしまいます。
「フー」のつもりで吹いてみてください。

できない人はここをチェックしてみましょう

・下あごを前に出さない

・あごを下げるとき、手前に持ってくるつもりで開けてみる

・あごを下げるときに、全体を動かすよりも唇の中央部分を主に下げるつもりにする
 「いーよー」と発音してみる

・息の形を変えない

・浅めのアンブシュアで練習してみる

ここまでできましたら、
③番「音程を元に戻す」練習をします。

先程の②番の要領で音程を下げられるようになったら、
ピッチを元のピッチまで戻すところまで練習してみましょう。

こんな感じです。

こちらの練習もチューナーを使うと効果的です。
音程を戻したら一定時間ロングトーンをして維持します。

ものすごく重要なポイントですが、戻すのは必ず元のピッチまでです。
0に戻すではありません。
ピッチが+5から始まれば+5まで、-10から始まったら-10まで戻るといった感じです。

高めに始まったのに0までだと実際にビブラートした際にかなり低く聞こえます。
(吹く)

下げるときと同じことに注意しましょう。
息のスピード、太さを変えないように注意しながら行いましょう。
「ホー」という息だとコントロールが難しいです。のども開きすぎてしまいます。
「フー」のつもりで吹いてみてください。

できない人はここをチェックしてみましょう

・アンブシュアが最初と同じか

・口の中が最初と同じ形か

・「いーよー」の逆に「よーいー」と発音してみる

・息の形を変えない

・浅めのアンブシュアで練習してみる

ここまでできましたら、
ビブラートの根底部分はクリアです!

次に④番「音程を連続で動かす」を練習してみます。
いよいよビブラートっぽくなってきます。

簡単に言うと③番の練習を一息で続けるだけです。

まずロングトーンをして、下の音程でまっすぐ伸ばし、
持続できたら音の音程に戻してまたまっすぐ伸ばす。
これを一息で連続して行います。

自分で上下の音程を決めて、必ずそこでピタっと止まる練習をします。

こんな感じです
(吹く)

大事なことは、一瞬だけその音程にすることではなくて、
止まってまっすぐ持続することです。

ビブラートがコントロールできない人のほとんどはここを
疎かにしていることが原因です。

また、極力上下の移動時間は早くしていってみましょう。
音程を上げ下げしている時間ですね!
これもきれいなビブラートにつなげるコツになります。

※できない人はここをチェックしてみましょう

・上下のアンブシュアが決まっているか

・ピッチの移動に時間がかかっていないか

・きちんとまっすぐ伸ばす意識で

・②③の練習をもう一度してみる

・浅めのアンブシュアで練習してみる

それでは最後に⑤番「リズムにのってビブラート」を練習してみましょう。

お気づきかもしれませんが、もうすでにビブラートできてます!
おめでとうございます(笑)

ここからはビブラートをコントロールするため、
きれいにしていくための練習です。

④番の動きをテンポに合わせて行います。
2拍ロングトーンしたあと、拍に合わせてビブラートしてみます。

こんな感じです。
(吹く)

好きな音符で吹いて構いませんが、
最初はあまり細かくせず、落ち着いてゆっくりから始めましょう。

大事なことは2つあります。

・必ずロングトーンから始めること

・ピッチの波をジグザグに感じること

です。

必ずロングトーンから始めるのは、
最初に説明した通り、ビブラートはあくまでも飾りだからです。
クリスマスツリーを想像してください。
ロングトーンはツリーの部分、ビブラートは星とかの飾りです。
木がしっかりしてないと飾りつけできないのと一緒です。
アンブシュアや音程が不安定になる原因にもなります。
また、曲中でビブラートを使うときも、
必ず最初は一瞬まっすぐな音から始まります。
焦らずロングトーンからです!

もう一つの「ピッチの波をジグザグに感じる」というのもめちゃくちゃ大事です。
ビブラートというと波のようなイメージが多いかと思います。
ですが、実際はジグジグなイメージのほうがビブラートをコントロールしやすいです。

線を描く時を思い浮かべてみてください。
波線をずっと同じ形で描くのって難しくありませんか?
これをジグザグにすると、上下の高さをある程度決めておけば書きやすくなります。

音に戻すと、ピッチの上下を明確に決めて、
そこにギュッといくようにすると
口の動きがずっとまとまってきます。

このために②番からの練習で音程をピタっと止める練習をしてきました!
チョー大事なポイントだと思ってください。

※できない人はここをチェックしてみましょう

・きちんとロングトーンできているか

・上下のアンブシュアが決まっているか

・ピッチの移動に時間がかかっていないか

・ピッチのジグザグを意識しているか

・②③④の練習をもう一度してみる

これで練習完了です。

いかがだったでしょうか。

ここまでの練習をしっかり繰り返せば、
早い人は一日でビブラートがかけられるところまで来ると思います。

僕のレッスンに来ている生徒さんも、
みんなこの練習法であっという間にビブラートを習得できているひとが多いです。
ストイックなだけかな?(笑)
でもぼくが自信を持ってお勧めする練習法です。

以上でこの動画は終わりなんですが、
最後に補足として2つだけ大事なことをお伝えします。

①ビブラートは、上の音程に向かってはかけない
よく吹奏楽の合奏とかで「上にビブラートしろ」なんて
言われることを見かけることがありますが、そんなビブラートないです。
無理やりやることもできますが、きれいにできないです。
そういわれる人は、ピッチを下げた後、元のピッチに戻れていないだけだったり、
深くかけすぎてるだけなので、③番のもとのピッチに戻す練習をしてみてください!

②ビブラートは恥ずかしがらない
これぼくもそうだったんですが、
最初ビブラートかけるのってなんとなく気恥ずかしいんですよね(笑)
中一の時にせっかくビブラートできるようになったのに、
本番のソロでビブラートするのが恥ずかしくてやめちゃったことを今でも覚えてます。
カッコ悪いビブラートでもいいんです、チャレンジなんですから!
そして大げさにやるようにしましょう。録音してみるとわかりますが、
ビブラートかけてるつもりでも思ったよりかかってません。
ガンガンやってみてください、その方が速くうまくなりますし、
みんな一生懸命やってるのわかってくれるはずです。

ということで、ながーい動画を最後までありがとうございました。
ビブラート上級編はそのうち動画でまた作りたいと思います。
みなさんのサックスがより楽しくなるように応援してます。
それではまた次回お会いしましょう!ばいばい!

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